環境に溶け込む暮らしLOFT 2544

 

■Project data 

期間:
対象:空間新築


発注者:個人
所在地:広島県福山市
用途:個人住宅
規模・構造:

Things「こと」

なにもないかのようなデザイン
奥様がnap villageをタウン誌で見られたのがきっかけで、週末のお出かけがてらに訪問してくださったようです。そこでお仕事柄デザイン等に関わりの深いご主人様が興味をもって下さっての出会いとなりました。

Uターンされたご夫婦は、小学生と幼稚園のお子様とともに、地域で暮らす豊かさをすでにイメージされていて、それをどう実現するかを模索されている段階でした。福山市の鞆の浦にほど近いところにご親戚の土地があったので、そこを理想の生活の舞台へとデザインしていく事になりました。

この土地はいわゆる市街化調整区域で、通常だとかなり建築行為は難易度が高いのですが、元々家屋があったこともあり、比較的スムーズに手続きを進めることができました。

ロケーションは瀬戸内海を一望できる場で、敷地に立てば、「鳥の声・・・波の音・・・葉のザワメキ・・・色とりどりの蝶・・・あとは何もない。」

“なにもないかのようなデザイン”というのが最初のスケッチに私が書いている言葉でした。

Space「もの」

この環境を活かすべく、デザインやデザイナーの存在が邪魔にならないことを目指していきました。
「瀬戸内海の海の色と、山の小鳥のさえずり」そのことだけが記憶に残れば本当は一番いいと。

室内についても生活行為そのものがいきいきと楽しめるような家を目指しました。“saloon”と呼ぶ、くつろいだり、食べたり、つくったり、勉強したり、趣味のことをするひとつながりの大きなゾーンを中心に組み立てました。ここに家族の起きている間の暮らしのほとんどがあるような場所。もう一つ趣味の小屋があるのも特徴です。敷地も広いですから、東京だったらこの小屋を5階建てくらいにして暮らすかもしれませんけどね。

Future「みらい」

完成した今、お客様は薪割りをしたり、自転車で鞆に行きカヌーに乗ったり、昆虫採集をしたり、デッキでバーベキューをしたり、目下の海をプライベートビーチのようにしたり、、、家を中心に様々に暮らしを楽しまれているようです。入居後まもなく一年というところですが、お話を伺えば、「海をながめて、saloonでゆったりの暮らしを希望したけども、実際にはのんびりしている暇があったら、植えたり、抜いたり、刈ったり、割ったり、掘ったり、塗ったり、作ったり、作業ばっかりしている。つまり生活するのにとても手間が掛かるってこと。実はそれが私たちが求めていたというか、私たちにとって気分のいい暮らし、だったということですね。」と、ご主人。

生活そのものを楽しむということは、これまでの物質やテクノロジー偏重で利便性の名の元に、取り上げられてしまっていた「手間ひま」の部分をほんの少し取り戻すこととも似ていますね。そこに日々発見や創造があるから、また生活が楽しくなるのかもしれませんね。

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